Another Flanky
しかし、本物のフットボーラーは言うことが違う。エリック・カントナである。彼は、この一連の報道を受けて、「私はプロの選手だった。街に楽しみを見出そうとは思わなかったな。最高の瞬間は常にピッチ上にあるものなのだよ」と言ってのけたのだ。カントナという人は、たまにぼくをノックアウトするのだけど、このコメントも見事にぼくを打ちのめした。最高の瞬間は常にピッチ上にある。「私にとっては、世界最高のクラブで、世界最高の選手たちと共にプレイすることが最重要事項だった」と、カントナは語る。そこがシケた街であれ、何であれ、プロのフットボーラーはピッチ上の輝きに喜びを求めよ、というわけだ。このカントナの説くプロッフェショナリズムは、ぐうたらなぼくなんかにしてみれば、かなりストイックに聞こえるけれど、この精神こそが、滾々と湧き出るフットボールの魅力の水源みたいな物なのではないかと思う。それにしても、カントナ、マンチェスターの街を擁護するコメントは一言もなかった。あの街だって住んでみると悪くないものだよ、みたいなコメントがあってもよさそうなものだけど、そういう趣旨のコメントはない。カントナ、この辺も正直で、よい。